映画 ドラゴンクエスト ユア・ストーリー 感想

映画 

 ドラゴンクエスト ユア・ストーリー 

                        感想と考察について。

1・感想

 映画ドラゴンクエスト ユア・ストーリーを劇場で見ましたけど、まぁなんとういうか、批判を呼ぶであろう物語ですね。 単純な王道の物語とは違い、ラストに哲学的要素を含みながら、現代社会または今を生きる人たちへ送るエール的要素なのかもしれませんが、純粋にドラゴンクエストを楽しんでいる人たちには、反感しか送らないであろう作り方です。

アルキメデスの大戦は良い山崎貴

ドラゴンクエスト ユア・ストーリーは悪い山崎貴

と言えるぐらい、演出の仕方に難があるかわかります。

山崎貴作品をこれから見たい人は、これぐらい差がある作品を作ってしまう監督だと認識できる手段です。

ネットニュースでは、賛否両論とは書いていますが、明らかに否の意見が多いです。

しかし、

ビアンカとフローラについては、私自身かなり好み!!

 儚さと愛情に溢れたヒロイン2人の感情表現は見事です。

 個人的に、選ぶときのシーンと、結婚を申し出るシーンは大好きです。

 このシーンをちゃんと描いてくれてありがとう!

 ビアンカありがとう! フローラありがとう!どちらも声がきれいで可愛い!!

 前向きな考え方としては、

「少年たちよ、今こそ大人になるときだ。」

「現実は甘くないぞ!!」

「それでもゲームは不滅だ!楽しもう!」という感じです。

 まぁ、百聞は一見に如かずですよ。見てないで文句は言わず、見てから良い文句と悪い文句を、PTOをわきまえて、ネットで発言しましょう。

 

2.ドラゴンクエスト ユア・ストーリーとは?

 ドラゴンクエストV 天空の花嫁を原作としてます。

 親子3代に続く物語!ドラクエでは初となる試みです。

 大まかなストーリーは、父パパスとその息子は旅をしていた。目的は、母マーサをゲマ率いる魔物たちに連れ去られてしまったから。父パパスは強く魔物たちを倒していき、ゲマにたどり着くが、息子を人質にとられ、あえなくゲマにより命を落とす。それから、10年奴隷として扱われた少年は脱獄に成功し、父の残した日記に記された、「天空のつるぎと勇者を探し出せば、母を救うことができる」という言葉を信じ旅にでます。

 

3.ドラゴンクエスト天空の花嫁とは?

 そして、キャッチコピーは、
SFC愛がある、冒険がある、人生がある」。
PS2版は「強き心は時を越えて」。
DS版は「冒険という、もう一つの人生」。 です。 

1992年の9月27日に発売され、SFCスーファミ)では、280万本!

2004年にリメイクし、PS2(プレステ2)では、161万本!

2009年にリメイクし、DS(任天堂DS)では、123万本!

アプリにまでリメイクし、ダウンロード数が、7800万本!

というほど、日本中に知れ渡っていると言えるほど、超メジャー作品です!

今までのドラゴンクレストの売り上げランキングは9位!!<11作品中>

売り上げだけ、考えるとランキングはそこまでではないです。

しかし、人気作品ランキングは常に、1位から3位内に入っています。

人気の理由について、

「最も注目を集めたのが伴侶に誰を選ぶかです。」
幼馴染の金髪ビアンカお金持ちの令嬢である青髪のフローラ誰と結婚したら良いかと悩ませる選択となっています。

もう一つの理由について、

モンスターを仲間に出来るという事。

 ドラクエにおいて、これまではモンスター=倒すべき相手という概念だったが、本作はそれを覆しており画期的なシステムでした。

 個人的には、断然ビアンカなのですね。

 これは、論争すると楽しいのですよ。少年たちの他愛のない会話ですが、大人になって振り返ると、昔の友達とも振り返ることができて、本当に良いゲームなんです。

 ・ストーリー的には、ビアンカ

 ・覚える呪文的には、フローラ など、いろんな考え方があり楽しいですよ。

 

4.本作の長所、短所について。

〇長所

 ①完全CGで蘇る「熱量」あるアニメーション

八木竜一と山崎貴と一緒に監督した

STAND BY ME ドラえもんにて、最終興行収入約83.8億円!!

2014年邦画興業収入永遠の0に次ぐ第2位です!

実力と評判を折り紙つきというわけです。 

 

 ②今、新しい、ドラゴンクエストが始まる。君を、生きろ!君は、何者だ!

ドラゴンクエストは、初の映画化です。しかも3DCGです。

勇者ヨシヒコだと、雑なコメディ実写化していますけど(笑)

ゲームをしていた世代にとっては、新しい幕開けで、映画に対してわくわくとした高揚感があります。

 

 ③ゲームデザイナー堀井 雄二が、原作・監修を努めた!

ドラゴンクエストシリーズ生みの親ですよ!!

作品の安定性を生んでくれます。安心して見せてくれるはずだったのですよ。

 

 ④若手有力役者人が、プレスコという中、イメージを深め魅せた「声の演技」!

音を先にとり、あとで映像にあてるという手法ですね。

最終調整で、アフレコも行っています。

映像を頭でイメージにして、声をつくるって、声優さんでもしんどいと思います。

声優さんを起用せず、役者を起用したのは、話題性と宣材力ですね。

それでも、映像の中で違和感を感じさせない役者人もいて楽しめます。

 

 ⑤ゲームを知らない人ものめりこめる映像美!!

悪い魔物を倒すというシンプルな物語だからこそ楽しめます。深く考えず、王道の横綱相撲のような安定感を楽しむはずだったのです。

 

〇短所(ネタバレあります!)

 ①演出に難あり。流石山崎貴!こんなの予告編にいれられないぞ!

監督自身は、ゲームの映画化に懐疑的だったため当初はオファーを固辞していた。「劇場版アニメの成否をも左右するような、ラストシーンのあるアイデアを「思いついてしまった」」ことから、ゲームを映画にする意味を見出し、引き受ける気になったという。

断ればよかったのに!!!!

しかし、仕事ですからね。間違った方向性だとしても、やりがいを感じてしまうのは仕方がないこと。  

予告編には、ラストの様な展開は隠さないといけない。

あの映像が少しでも予告に入っていると、訴求力がなく、集客性がない。

そう思うと、宣伝会社はよく頑張ったと思う。というより、無理難題ですよね。

 

 ②鳥山明はどこいった?キャラデザはは、鳥山じゃないと!!

ドラゴンクエストの予備知識はそこまでないけど、ドラゴンクエストのキャラデザは、鳥山明だよね。本作全然関与していないよね。だからなのか、微妙に見た感じがこれじゃない感のキャラクターなんだよね。

 

 ③冒頭の10分はざっくりしていない?

少年時代って結構大事だと思うけど、半分以上が青年時代、青年後期時代しか描いてないんです。親子3世代を結ぶ映画であるなら、もっと父との関わりや、少年時代の思いや表情や感情というものを出さないと。山崎貴監督だからなんだろうけど、バックグランドを描けないこと台詞を省き考えさせる力をもたせることが圧倒的に欠けていると言えます。

 

5.観にきてくれそうな人たちは?

①1992年に少年時代を過ごし、大人になった人たちですよね。

つまりは20代後半から30代前半にあたる男性。<ドラゴンクエストファン>

しかし、この世代は仕事で忙しいうえに、お盆休みも実家に帰る、家族サービスをするなど、集客性に欠けてしまう。だから、厳しいですね。

リメイク込みで考えると、15歳から20歳も対象になりえます。

流石にこの年代は、夏休みだし、友達と一緒に見に行くと仮定すると訴求しやすそうです。ラストのシーンを除いた予告編と、ビアンカとフローラどちらを伴侶にするかのシーンを入れること、ポスターにもでかくビアンカとフローラを入れれば訴求しやすそうです。

このゲームの年齢層を考えると12歳以下は対象にならないため、大きく見積もり、15歳から30歳前半を対象とした宣伝になることが考えられそうです。

 

 ②佐藤健目的の人、もしくは、波留と有村架純目的の人ですかね。

佐藤健NHK「半分、青い」でも好青年な役を熟し、

大河ドラマ龍馬伝」にも出演し、世間でも知名度があります。

<2018年度>fumumu 全国20代女子224名の好感度アンケート結果64.3%

クランクインの「好きな若手俳優ランキング」2019年2月15日現在、20代以下の中で

 「好きな若手俳優は誰か?」というテーマの元、  10代~60代の10936人に対して実施した調査に基づくものによると、堂々の2位に輝いています。

さらに、有効回答者数:500名(20~40代男女:複数回答)調査期間:2019年1月23日~2019年1月23日限りなく二次元に近い20代俳優ランキングは、1位です。このような実績ある俳優は、確実に20代から40代の女性の訴求力があると考えれます。

 

・波留はNHK「あさが来た」で朝ドラ女優として名を広めています。

2018年に芸能人好感度ランキング5200人から選ばれた中で、5位ですね。

爽やかな印象と、あどけない表情が愛おしく、コメディタッチもできる女優さんです。

インスタグラムにおいて、フォロワー数は、49万人です。

 

有村架純も、NHKひよっこ」がヒットし、「ひよっこ2」まで作られました。

Twitterは、32万8千851人 インスタグラムは335万2355人ですね。 

有効回答者数:500名(20~40代男女:複数回答)調査期間:2018年8月22日~2018年8月22日 において、「やまとなでしこ」という言葉がぴったりな若手女優ランキング2位に有村架純!!

有効回答者数:500名(20~30代男女各250名:複数回答)調査期間:2017年11月08日~2017年11月09日結局一番可愛い若手女優ランキング 2位に有村架純

投票数合計:2,268票 調査期間:2018年12月04日~2018年12月18日手編みのマフラーを編んでほしい女性芸能人ランキング  2位に有村架純!!!

以上のことを想定すると、20代から30代の男女が見に来てくれそうですね。

 

 ③八木隆一、山崎貴ファンも来てくれますかね?

ここの情報はあまり集めていないので、何も言えないのです。どれくらいのファン層がいるんでしょうか。山崎貴監督は、3万1459人ですね。微妙、うん微妙。ドラえもんからの期待値をどこまで得られているのか?CM上でも、あまり全面的に押されてないですし。うーん。

 

6.評価について。

・映画.com 評価☆2.5。低いです。酷評の嵐ですよ。「なんか、もう辛い。ひどい。」「土下座して謝るべき。」などコメントが荒れて炎上してますね。 前向きな意見は、「大胆なアレンジに、大人として鑑賞できた。」「純粋にドラクエ5が好きで、映画は別物と考えると楽しめた。」「大人になれというメッセージ性があった。」などなど。

・Filemarks 評価☆2.9です。まぁ、普通より下ぐらいです。「誰もやらなかったこととタブーの違いがわかっていない。」「ただ単純に映画として面白くなかったです。」 ですね。言葉にならない。 前向きな意見は、「既存プレイヤーにとっては丁度いい展開のペース。」「映像は奇麗で、音楽は神曲」 ですね。

 ・COCO 満足度26%です。前向きな意見は、「メインテーマが流れると鳥肌。」

ビアンカとフローラはかわいい。」ですね。

 

7.私的に勧めたいポイント!

 3DCGを用いたゲームの映像を映画に昇華させ、 既存の神曲であるテーマ曲を映画館で聞くために 活かした点は、見た人に確実に印象に残ります。

 3DCGで織り成す世界観は、既存のゲームでは描けない、オープンワールドです。より主人公になった気分で、ドラゴンクエストの世界観に浸れます。魔物と仲間になり、協力する場面も、ユニークで、ゲームでは描けないようなフレンドリーな様子に癒されてしまいます。スライムってあんなに可愛かった?それぐらい、映画として全然楽しめる要素を含んでいます。

 人気俳優たちが織り成す声優としての魅力!

 声優さん達には申し訳ないのですが、佐藤健、波留、有村架純山田孝之など名だたる俳優陣がいることで、この映画への関心はさらに高まります。役者が声をあてることの違和感はあります。しかし。このキャラクターに声をあてた役者を考えると、少し楽しみが増すもので、

特にビアンカが最高でした。有村架純が好きです。ひいき目で見てしまいました。だから、伴侶を選択されるとき、どちらになるのか、変な緊張感に包まれ、結果に感動ですね。ああいう、別れ方、出会い方、進むべき道があると、良い感じに前向きな姿勢になれます。

個人的には、山田孝之様、流石です。父パパスの声を見事にあててくれています。山田孝之のおかげで、ドラゴンクエストの世界観に自然と入り混める役割を担ってくれています。

 

 ③それぞれが「選択」するストーリー!

この映画における代名詞と思えます。「選択」なんですよ。人生は「選択」の連続。「選択」から始まる物語。名前をつけてもらい、自分が「選択」するのです。人生は。

主人公の幼少期に母を救うと決めた「選択」、父亡き今天空の勇者を探すことを「選択」し、伴侶を「選択」し、モンスターの仲間を「選択」し、知らない間に紡がれていく人間関係、少しずつ生まれていくそれぞれの物語。ラストの展開については、「選択」してきた人達にとっては、自然と浮かぶ展開かもしれません。そこで、最後に「やっぱり痛いじゃん。」その台詞には色々な深みを感じることができます。個人的には好きな気持ちもあります。

 

8.まとめ。

 冒頭から、ラストの展開に至るまで、軽快なテンポでありながら、親子3代による壮大な物語には、胸をうつ場面が散らばめられています。良い意味で、ハッピーエンド、悪い意味で。バッドエンドな展開ではありますが、一度見ること、それ自体が大事だと思えます。 はっきりとした評価はできない作品。

 映画好きとしては、ファイナルファンタジーの映画化と比べると、時代がついてきたと思えます。ドラクエ映画化に対しては失敗には終わらないと思います。

 この世界には名作と言われるゲームはたくさんあります。

 変に実写化というよりは、3DCG映画として、映画に芽吹かせるのは、新しい映画作りになっていくと思えます。

 ディズニーだけじゃない、日本には、ゲームの映像化に定評があるなんて時代を期待してます。

 だからこそ、VFXの先駆者、VFXの名手、VFX山崎貴監督には、これからも頑張ってもらい、変に脚色せず、自然体を活かす努力をしてほしいなぁ、なんて思います。